読了

前の家族/青山七恵

本かつお
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●なぜ気になったか

マンションを購入したことで、主人公はどんなことに追い詰められていくだろう。その展開が知りたくなったのと、現実感を感じられて楽しめそうなストーリーなので読んでみたい

●読了感想

アマゾン評価低めの芥川賞作家の青山さん。読む時の心境によっては反応は異なるのかもだが、今の僕にはとてもおもしろかった。芥川賞作『ひとり日和』読んだ記録はあるけど記憶はないので再読してみよう

●心に響いたフレーズ

  • 夏の殴り込んでくるような西日、冬の目に染みるような西日
  • わたしはは自分の人間性を保つため「出店」の前を通るたびに、しつこく「こんにちは」と挨拶しつづけた
  • そういう疑問が顔に表れないよう、わたしはマスクの下でも努めて行儀のいい笑顔を保った
  • わたしはそれ以上の質問をブロックするために、戦略的沈黙を貫くことにした
  • 他人を疑うのは、結局自分に自信がないからなのだ
  • 小さな子どもにそんな素直な親愛の情を見せられると、渇ききったわたしの胸は反射的に熱くとろけてしまい、毛穴から湯気が噴き出すようだった
  • ちょうどいい距離にいる弱いものに向ける優しさ
  • 「いつも」はそもそも確固とした永久分のものではぜんぜんない
  • もっとひとを頼って、ひとを信じて生活していれば、もっとずっと広い心で、世界と交流することもできただろうに

●目次

  • 1 引っ越すまで
  • 2 訪問者
  • 3 猫の勉強会
  • 4 逃げる家
  • 5 団欒の体験
  • 6 帰郷
  • 7 べつの生きもの
  • 8 SOS
  • 9 しあわせのうた
  • 10 心の鍵
  • 11 西日のなかで

プロフィール
本かつお
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。
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