本かつお
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●なぜ気になったか
ちょくちょく目にする海外との驚愕の価格差。外国人には安くても日本人には安くない、行く末は日本人は買えない、は明らか。第5章の貧乏国で幸せをつかむヒントを特に知りたい
●読了感想
既知情報の羅列で、そうそうそんなこと言われているよね、と再認識しただけ。最終章の『「貧乏国」で幸せをつかむヒント』に興味があったのだが、苦笑いを誘う薄っぺらさで逆にそれが面白くもあった
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- 2022年、100円ショップの店舗数は9000店を超えています
- (イギリスの中流住宅地域で)、反対運動が起きるのは1ポンドショップができるとその地域が安っぽいイメージになってしまい、住宅価格が下がると思われているから
- 日本人全体が貧しくなっており、お金を自由に使うことができなくなっている
- (イギリス人の夫は)、あまりにも(日本人の)給料が安いので、これは本当に先進国のデータなのかと信用ができないらしい
- 購買力平価→為替のレートは、2国間の通貨の購買力によって決まるという考え。購買力平価を為替レートで、割ったものが「内外格差」
- 2022年のビッグマックの価格→ 1位 スイス939円、6位 アメリカ721円、41位 日本396円
- 日本では2022年後半頃から食品や日用品の値上げラッシュが続いていますが、それでも世界と比べるといまだに「安い国」
- (イギリスでは)、物価や家賃が安いギリシャなどの国に住み、飛行機や自動車でイギリスまで通勤していたりします
- (1991年から2021年までの30年間で)、最も年収の成長が目覚ましいのが韓国です。OECD加盟国の中では伸び率が最も大きく、なんと1.86倍
- 2022年度の国民負担率は47.5%
- 海外の多くの国では、日本と違って新築の家を建てる規制が厳しいので、家の数があまり増えません。(中略)、なので、中古の不動産取引が活発なのです
- 日本では基本的に、外国人が不動産を売買することや所有することに関して禁止事項がほとんどなく、日本人と同じように売り買いができます
- Googleなどの大手IT企業の社員でも、家を買うことができず、駐車場で車中泊している人がいたりします
- ニセコのメインストリート「ひらふ坂」の物件はすでに8割が外国人所有になっているといいます
- (農地の荒廃には日本政府も頭を悩ましており、農地法が改正され)、法人による用地の取得も以前より緩和されたので、今後は外国法人による取得がおそらく増えていくでしょう
- 日本は医療保険の加入条件が大変緩いことで世界的に有名で、(中略)、日本のコスパ最高の医療制度を求めて、外国人か来日している
- 日本の健康保険では、扶養に入れられる親族の範囲が広いのも特徴的。(中略)、サービスの質が高いのに激安で、加入条件も緩い。そんな健康保険制度が海外から狙われている
- いずれは安くて質の高い介護サービスを求めて、海外の人がやってくるようになるでしょう
- 日本ではものやサービスの値段が30年間上がっていない
- 日本企業は、(中略)、稼いだお金を内部留保としてどんどん溜め込み、新たに設けを増やすための投資をほとんどしてこなかった
- 氷河期世代の人たちを非正規雇用にしておくことで、日本では消費が落ち込み、デフレ一直線になってしまった
- 日本の経済が弱くなっているのは「日本円が弱い」から
- 金利が低いということは、日本円を持っていても、もらえる利息が少なくなることを意味します。なので、投資家は日本円を売り、より高金利の国の通貨を買おうとします
- 欧州の会社も、高い付加価値を生み出す組織ほど、オープンな働き方がどんどん主流になってきているのです
- 日本政府は、労働集約的の仕事のやり方を根本から改善することなしに、(中略)、外国人をどんどん入れてなんとかしようという非常に短絡的な考え方なわけです
- (今後は)、海外向けにものやサービスを提供し、お金を稼ぐというビジネスモデルが盛んになっていくでしょう
- 重要なのが、業界や市場の情報をいち早く入手すること
- 今後身につけるべき技能や知識というのも、日本国内だけで評価されるものではなく、海外の先進国でもある程度評価されるものでなければなりません
- 停滞している日本に足りないのは、こういった「やってみよう」「失敗してもいいから試してみよう」と思う挑戦心と思い切りのよさがある人々です
- 政府は観光産業をもっと拡大していくという目論見のようですが、それよりももっと永続性があり、高い付加価値を得ることが可能な産業のほうに投資をしていくべきでしょう
- 今後は、日本もどんどん格差が広がっていくので、(中略)、略奪を行うような犯罪が増えていくはずです
●目次
- はじめに
- 第1章 「ニッポンの安さ」を日本人は何も知らない
- 「世界最安値」のニッポン
- 欧米に逆輸出される「100円ショップ」
- 「1ポンドショップ反対運動」が起こるイギリス
- 「安い店」を許せない富裕層
- 「日本人全体」が貧しくなっている
- 〝ペラペラの服〟を着ている若者たち
- 「iPhone」は世界37の国の中で最安
- 海外では高級品、日本では激安品の宣伝ばかり
- 〝中古品大好き〟なのは日本だけ
- 「下流」に転落し始めている
- 「インフラ崩壊危機」を迎えている
- 10年ぶりに来日したイギリス人夫は何を感じたか?
- 第2章 転落しているのは「日本」だけ!
- 日本のイメージは「バブル時代」で止まっている
- 欧州からは「遠い国」
- 日本の物価は本当に安いのか?
- 以前は「高い国」だったのに……
- アメリカではハンバーガー1つで「2000円超」
- ホテルの宿泊費は〝7倍〟に高騰
- 「学費」で見る海外との価格差
- ギリシャに住み、ロンドンで働く人たち
- 「光熱費が2倍」になったイギリス
- 東大卒より「海外の介護士」のほうが稼げる?
- データで見る「給料の安さ」
- 成長していないのは「日本だけ」
- 専門職の給料さえ激安
- さまざまな職種の給料比較
- アメリカでは年収1000万円でも「低所得」
- 高すぎる「国民負担率」の闇
- 第3章 日本が売られる5秒前
- 財布に優しい国「ジャパン」
- 発展途上国も日本の不動産を買っている
- 家も土地も〝無制限に〟買い放題
- 「日本の無人島」を買った中国人
- ついに外国人所有の規制がつくられた
- 「外国人に土地を買わせるべき」だと主張する人たち
- 「激安物件」ばかりのニッポン
- アメリカの住宅価格高騰事情
- 日本の住宅は高すぎるのか?
- 「空き家」も爆買いされる
- 「買い手」が減る日本
- 「農地買収」が引き起こすトラブル
- 「森林」も買収されている
- 日本の福祉にたかる外国人たち
- 「海外出産」でも支払われる一時金
- 障害者福祉と高齢者福祉もコスパ最高
- 第4章 なぜ、「安い国」になってしまったのか?
- 物価が他の先進国に比べて安いワケ
- なぜ、日本企業は儲からないのか?
- 「世界競争力」はタイより下
- 「非正規雇用」が経済を停滞させている
- 「文句を言えない人」を利用している
- お金を使わない「高齢者だらけ」
- 誰でもわかる為替の話
- 「日本への期待のなさ」が円安の原因
- 「だらだら働く」から給料が上がらない
- 時代に合わない「日の丸株式会社」のビジネスモデル
- 超少数精鋭による超短期決戦
- 無能な管理職が居座っている
- 日本でDXが進まぬ理由
- 「女性」に働いてほしくない政府
- 第5章 「貧乏国」で幸せをつかむヒント
- 「英語力」がカギになる
- 「怪しい情報」がはびこる日本
- 資格や教育はグローバルレベルで考えよ
- 「日本人が気づいていない価値」がある
- 「観光業」に活路を見出すべきか?
- 有望なのは「IT×製造業」
- 「格差」が広がると「犯罪」が増える
- おわりに
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。