本かつお
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●なぜ気になったか
メディアからの情報は、実際に自分が確かめて確証を持てたものではないので、フェイクでは?、と疑う気持ちを持って受けとめるべきかもしれない。そんな考えをさらに深める参考とするため読んでみたい
●読了感想
うーん、まぁ、そう捉えられることもあるけど、そうでないこともあるよね、と思うフェイク決めつけが多く、性に合わない内容で途中からは流し見。置かれた状況や考え方でフェイクかどうか変わることも多いと気づかされた
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- 合意が消滅している世界に「なぜ?」という言説が意味をもつのかと、立ちすくんでしまった
- 「我々は世界の中で宇宙の塵のように細やかな、小さな、矮小なる存在である」という根源的謙虚さ
- PTAをめぐるフェイク、「PTAは学校や教育委員会の下部組織」PTAは公的機関ではなく、「任意団体」
- (非営利団体のNPOは) 、利益を出し続けなければ維持発展できない。 (中略)、「清貧手弁当主義期待」のフレームを外すことが、何よりも必要
- 中学校くらいから「学び」がしたくて「学級が嫌い」になった
- 「勉強」(課題処理)と区別するために「学び」(ワカラナイを堪能する心の旅)と呼んでいます
- 「それはいかがなものでしょう?」と明確にノーと示さなければ、すべて自動的に「私は今のままの世界でよいです」という意思なのだとしてカウントされてしまいます。つまり「沈黙・棄権・白票」=「現状に不満なし」 です
●目次
- はじめに フェイクにあふれた社会を1ミリでも改善するために
- フェイク1 現実とは、目の前で起こっていることそのものである
- フェイク2 PTAは、教育委員会や公立学校の下部組織である
- 実は、「卓球愛好会」と同じく、PTAは任意団体です
- フェイク3 NPOは非営利団体だから利益を出してはいけない
- 実は、利益を出し続けなければ、NPOは維持発展できないのです
- フェイク4 スポーツ報道は、今日もスポーツの話を伝えている
- 実は、「気持ち」を尋ねるのが日本のスポーツ報道の特徴です
- フェイク5 ベースボールは依然として日本の国民的娯楽の王様である
- 実は、日本のベースボールは衰退の危機に突入しています
- フェイク6 どんな事態にも対応できるマニュアルを活用するのがリーダーです
- 実は、マニュアルが通じない事態にも対応できる知性がリーダーには必要です
- フェイク7 不登校の主な原因は、子ども本人と親の育て方である
- フェイク8 衝突・対立する人との関係は「抜ける」と「耐える」である
- 実は、他者との関係づくりには「交渉する」という選択肢があります
- フェイク9 大学の存在意義は社会に貢献することである
- 実は、大学は常に反社会的であることを担保せねばなりません
- フェイク10 指導や規則をきちんと守る真面目な学生は男子より女子に多い
- 実は、性属性で社会行動が異なるなら、それは政治的対応かもしれません
- フェイク11 戦争の反対語は「平和」である
- フェイク12 教育委員会は、首長にしたがう行政下部組織である
- 実は、教育委員会は「独立委員会」で、首長から独立した組織です
- フェイク13 中立こそ公平であるから、政治的な偏向があってはいけない
- 実は、政治的に中立のエリアなど、どこにもありません
- フェイク14 民主主義とは、多数決のことである
- フェイク15 民主主義はもうオワコンである
- 実は、民主主義の目的とは協働に必要な「社会」を維持することです
- フェイク16 人間の過ちには時効がないから、それは糾弾し続けねばならない
- 実は、法やルールを用いて人を裁くときにはきちんとした手続きが必要です
- フェイク17 他人と過去は変えることができない
- 実は、関係の解釈を変えれば過去と他人は変えられます
- フェイク18 競争社会の優勝劣敗は、勤勉か怠惰かの自己責任である
- 実は、責任とは「失敗の後始末をすること」ではありません
- フェイク19 弱者叩きをしているのは、同じ社会的弱者である
- 実は、弱者叩きをしているのは「名づけられない」弱者です
- フェイク20 日本は大きな政府だから財政破綻の危機にある
- 実は、日本の政府は世界でも指折りの「小さな政府」です
- フェイク21 均衡財政(プライマリーバランス)を死守しないと国家は崩壊する
- フェイク22 政治は人間の最高の道徳である
- 実は、道徳的評価と政治的評価は峻別せねばなりません
- フェイク23 公職選挙法は、日本の選挙の公正と公平を担保する規則集です
- 実は、日本の民主政治をダメにしているのは万邦無比の公職選挙法です
- フェイク24 直接投票制度は、法的拘束力もない、議会政治を脅かすものだ
- 実は、住民投票制度は議会の否定ではなくバックアップです
- フェイク25 自治体の予算をつくるのは議会である
- フェイク26 日本代表は、日本という国家の威信を背負っている
- 実は、日本代表チームとは「日本」を代表しているのではありません
- フェイク27 子どもたちには課題の反復訓練と十分な知識を提供せねばならない
- 実は、日本の教育の特質は問題と選択肢を与えないことです
- フェイク28 いじめがなくならないのは、心の教育が足りないからである
- フェイク29 憲法には国柄を書き込まねばならない
- 実は、憲法とは国民ではなく政府の行為を縛るルールです
- フェイク30 オリンピックには国威発揚と景気起爆剤の役割がある
- 実は、オリンピックは都市で開催される自由なスポーツ文化のためにあります
- フェイク31 民主的ワイマール憲法こそがヒットラーの独裁を生み出した
- 実は、暴力、脅し、憲法停止の悪用でヒットラーの独裁は生まれました
- フェイク32 棄権や白票であっても政治意思の表現である
- 実は、有効投票しないと不本意な政治家を自動的に応援することになります
- フェイク33 日本の有権者は政治への関心と民度が低いから投票率も低い
- フェイク34 基本政策が異なる政党が協力するのは野合である
- 実は、選挙公約とは議員任期中の「協力項目リスト」に過ぎないのです
- フェイク35 最近の若い子育て保護者たちはボランティア精神が希薄だ
- 実は、数年で祭りを楽しむ精神が消えることはありません
- フェイク36 リベラルとは、社会のさまざまな価値観を認める考え方である
- 実は、寛容を示す「リベラル」には不寛容な人が含まれています
- フェイク37 保守とは、日本の国柄を守る思想である
- 実は、自称「保守派」の多くは保守するものがわかりません
- フェイク38 大相撲とは国技スポーツである
- 実は、大相撲は「国技」ではなく、常に苦しい立場に置かれています
- フェイク39 自分らしさを失ってはいけません
- 実は、「本当の自分」などというものはどこにもないのです
- フェイク40 日米関係は主権国家同士の対等な交渉と協議で維持されている。このまま交渉を続けていけば、いずれ沖縄の基地は返還され、移転できる⋯
- 実は、日米関係の基本政策は「日米合同委員会」で、米軍基地管理は「日米地位協定」によって決まっており、そこで日本政府は主権を行使できません
- おわりに
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。