本かつお
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●なぜ気になったか
第172回芥川賞候補作。内容紹介からはエンタメエッセンスを感じるので直木賞っぽいけど、新人だから芥川賞なのかな、っと思った。芥川賞作品は「うーむ、よーわからん」と相性よくないこと多いけど、候補作はすべて読むことにしている
●読了感想
芥川賞候補らしくなくとてもおもしろかった! こんな作品が候補だなんて想定外、ちょっと認識が変わった。登場人物が現実感あって活き活き、話の展開テンポがいいなどが相まって、純粋にエンタメ小説として楽しめた。小説の次作が楽しみ
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- (野球は)、緩急のタイミングが合わないっていうか、ちゃんと見ているときには何の展開もないし、ちょっと気が緩んでよそ見しているときに、肝心の何かが起こっている
- それは、なんというか私には少し怖いことだった。(中略)、当たり前に自分の生活に他人がいて、その人がいることに自分が慣れて、無防備に過ごす、ということが途方もないことのように思えた
- 私は手持ち無沙汰で、料理を取り分けたり、飲み物を注文したりして、何とかその場に居場所を確保した。自分の送別会なのに、頑張って居場所を確保しなきゃいけないというのが、どうにも自分らしかった
- 小説家になりたかったです。どこに行っても周囲に馴染めないのがコンプレックスで、でもその分いろんなものを外側から見ているから、それを活かせる職業って何かなと思って
- そういう真面目なところがいいと思うよ。(中略)、みんなが流しているようなことに、ひとつひとつ引っかかったり、躓いたりして、考えているところ。何というかちゃんと生きてるっていう感じがするよ
●目次
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。