読了

イン・ザ・メガチャーチ/朝井リョウ

本かつお
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●なぜ気になったか

『桐島、部活やめるってよ』になぜかあざとっぽさを感じ、読まず敬遠していた朝井リョウさん。いざ『正欲』、『生殖記』を読んだら、時間を忘れて読みふけるほど楽しめた。待ち焦がれていた新作、これまたすごく楽しめそうなので早く読みたい

●読了感想

なんかビックリ! 2025年参院選を見た上で読んだからなのかすごく楽しめた。まさに今読むからこそ楽しめ度が高い一冊。世の中がどうなっていくかわかった上で書いているの?、と思わされるほど現在の状況と重なる感じ。今読んだ自分を褒めたい

アマゾンレビュー

●心に響いたフレーズ

  • (留学生とは)政治や戦争やフェミニズムの話題が出てくる。(中略)、(日本人で)そういう話についていけない人がいても、興味がないことは別に悪いことではないから、なんてフォローもしてくれる。そういうフォローは、余計に虚しくなる
  • (留学生の)ジェシカが言っていた。日本人って本当にXに張り付いてるよね、と。ドラマのハッシュタグが世界トレンド一位になる国って他にないと思う、と
  • メンタルが危ういときは、情報を遮断するのが一番
  • いま暇?みたいな、突然の、かつ情報の少ない誘いを受けるのがすごく苦手
  • こぢんまりと、気の置けない友達と少人数で集まってお喋りをするのが好きだった。四人以上いる場所だと、途端に心が落ち着かなくなる。その中に、友達の友達、みたいな距離感の人がいれば尚更だ」
  • 「(生まれ持った気質)って直そうと思っても直らんでしょ」(中略)、「だから、直すっちいうより、しんどさを解消する方法を一個でも多く見つけておくほうがいいんやない?」
  • 「我を忘れて何かに夢中になっているほうが、楽」(中略)、「ずっと我に返ったまま、生きるにはこの世界は殺伐としすぎていますし、人間の寿命は長すぎますから」(中略)、中毒症状がある方が苦しくないのだ、人生は
  • 人が群がる様子を見ていると、何でも選べる時代になったからこそ自分では何も選べず、結局流行に振り回されやすくなるという皮肉を感じます
  • (内向型気質の人は)、調和を大切にする性格なので、人や場によっては性格やテンションを変えることもあります。そのため、外向型に見られることもありますが、そういうときは大抵、調和を優先し求めるれた役割に応えているのです
  • 今ならば、どれもこれも全部、私たちの脳や思考力を去勢するものでしかなかったのだとわかる。脱毛も英語学習アプリも泣ける漫画も年収が上がる仕事術の本も全部、目眩ましだ
  • ニュースによって巧みに隠されている、この世界の真実。(中略)、逆に言えば、やたらと目に入るニュースは真に受けなくていい、ってことでもあります
  • 視野狭窄状態の集団内では、情報が感情を伴って共有されます。(中略)、情報は、それが不穏な内容であるほど、強烈な物語に化けて集団を連帯させます
  • 昨今よく聞く、性別で物事を語ってはいけないというルールが無効になるときがある。それは、男を悪く言うとき
  • 情報共有ってつまり助け合いじゃないですか。そういう連帯が昔から日常的だったから母は今でも友達がいっぱいいるのかな
  • 雑談って多分、ケアなんですよ。内容がどうっていうよりも、相手とかその場自体をケアするものなんですよ
  • やるべきことをやっていれば自ずと視野が定まり、メンタルも安定する
  • 女も男くらい美容やめようじゃなくて男も女くらい美容やれになるの、ほんと時代の進化じゃなくて人間の退化だよ

●目次

  • 1 久保田慶彦
  • 2 武藤澄香
  • 3 隅川絢子
  • 4 久保田慶彦
  • 5 武藤澄香
  • 6 隅川絢子
  • 7 久保田慶彦
  • 8 武藤澄香
  • 9 隅川絢子
  • 10 久保田慶彦
  • 11 武藤澄香
  • 12 隅川絢子
  • 13 久保田慶彦
  • 14 〝すみちゃん〟
  • 15 隅川絢子
  • 16 武藤澄香
  • 17 久保田慶彦

プロフィール
本かつお
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。
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