本かつお
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●なぜ気になったか
帯に記された「言葉の力は、生きる力」をみて読みたいと思った。短歌、俳句、詩などは好みでないので若干の不安はあるが、言葉のプロである歌人が、僕にとって気になる単語の「言葉」と「生きる力」をどう結びつけて考えているのか知りたくなった
●読了感想
やはり言葉が少ない分いろいろな捉え方ができる短歌が好みでない感覚が影響するようで、歌人の考えはすんなり受け入れられないことも多く、最後までモヤモヤを感じながら読了。ただ、息子さんのユニーク考えの言葉には素直に感心した
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- 「個人の言葉の背景を理解してもらえる環境」ではないところで、多くのコミュニケーションをしていかねばならないのが現代社会だ
- SNSの場合、事故で燃えている車があるという情報が広がると、消火活動よりも、何故か油を注ぎに来る人が群がるという傾向がある。いわゆる炎上という現象だ
- (子どもの頃に)、「めいっぱい遊ぶ」ことは、机の上の勉強と同じくらい、いや大人になってからは出来ないという意味では勉強以上に、大事なことだ
- (全寮制の学校に入ってホームシックになった息子の言葉)、今、自分は家に帰りたくて寂しくて辛いけど、この気持ちは自分にとってすごく大事なものだから忘れたくありません
- 子どもの成長を願うなら、環境を整えてやるまでが親の務め。過程を覗いてみたい気持ちや、成果を確認したい気持ちは、結局は自分の欲でしかない
- だいたい新しい言い回しというのは、若い人から生まれて、大人が渋い顔をするというのが定番だ
- 同じ映画を観ても、ひとりひとり感想が違うように、実は自分の言葉も、相手によって伝わり方は異なるはずだ
- 言葉には、いろいろな心が貼りついている。額面通りに受け取って腹を立てるか、背景を感じ取って労るかで、人と人との関係は変化してゆく。そういうことの積み重ねが、日々の暮らしなのだ
●目次
- はじめに
- 1 「コミュカ」という教科はない
- ヘレン・ケラーの「WATER」
- 絵本は生身のコミュニケーションツール
- 自然の中で「めいっぱい遊ぶ」
- 山奥の全療制中学
- 過不足なく気持ちを伝える
- 言葉の力を鍛えてくれるもの
- 渋柿を甘くする知恵
- スマホなしの中高時代
- 「みんな仲良く」と言われ続けて
- 【コラム】10才のひとり旅
- 2 ダイアローグとモノローグ
- 「それはでも、あれじゃないか」
- つかこうへいさんの稽古場
- 野田秀さんの稽古場
- 同じ言葉を違う文脈で
- 「愛の不時着」リ・ジョンヒョクの言葉
- 【コラム】心の中の音楽を
- 3 気分のアガる表現
- ラップも短歌も言葉のアート
- 夢中・得意・努力
- 息子との様々な言葉遊び相手へのリスペクト
- 日本語ラップの独自の土壌
- 句またがり的韻踏み
- 日本語をリズミカルにする魔法
- 【コラム】川原繁人先生との出会い
- 4 言葉が拒まれるとき
- 思いがけない反応
- クソリプに学ぶ
- しゃべる家電たち
- 【コラム】詩が日常にある国
- 5 言い切りは優しくないのか
- 何でもハラスメント
- マルで終わる日本語
- 「曖昧表現が好き」という感覚
- いろいろな「界隈」
- 言葉の輪郭を曖昧にする「も」
- 【コラム】流行語の難しさ
- 6 子どもの真っすぐな問いに答える
- 本質をついてくる質問
- 【なんで悲しいときに涙が出るのか?】
- 【説明できないわからない気持ちがあるのはなんで?】
- 【人間はどうして勉強しなきゃいけないの?】
- 【おうちでなんでしゅくだいやらなくちゃいけないの?】
- 【なんでたくさんの言葉があるの?】
- 【どうしてウソをついちゃいけないの?】
- 【どうしてお母さんとハグすると安心する?】
- 【コラム】賢い人って、どういう人?
- 7 恋する心の言語化、読者への意識
- ヒコロヒー『黙って喋って」の魅力
- 塩梅が大事
- どういう状況で読まれるか
- 葉のマジック
- 【コラム】河野裕子の恋の歌
- 8 言葉がどう伝わるかを目撃するとき
- 歌会のススメ
- 読者が参加して完成する
- 歌うに値する体験
- 【コラム】「夜の街」から生まれた『ホスト万葉集』
- 9 和歌ならではの凝縮力と喚起力
- 最重要のコミュニケーションツール
- 一生をかけての答え合わせ
- 『枕草子』にみる美意識
- 「源氏物語」という装置
- 和泉式部、尋常でない言葉のセンス
- 「宿ってしまった歌」とは
- 道長の「あの一首」
- 【コラム】短歌の現場、言葉探しの旅
- 10 そこに「心」の種はあるか
- 1から100より0から1を
- 万智さんAI
- AIの優しさにグッときて
- やるじゃないか、AI
- 作品の価値を決めるもの
- 【コラム】非正規の翼
- 11 言葉は疑うに値する
- 「贅沢」を感じられる言葉遣い
- 谷川俊太郎さんのこと
- おわりに
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。