読了

頭のいい人が話す前に考えていること/安達裕哉

本かつお
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●なぜ気になったか

話すことへの苦手意識が拭えない。いついかなるときも人を引きつける話ができる人は本当に尊敬。身につくことがひとつでもあればとの考えで読んでみよう

●読了感想

本を読んだとき気になったフレーズを控えているが、とても多く控えることになった。確かに!、と思うことがわかりやすく書かれているからであろう。ベストセラー当然と思えた

アマゾンレビュー

●心に響いたフレーズ

  • 「ちゃんと考えている人」と「考えていない人」の差は、思考の量ではなく、思考の〝質〟
  • どれだけ話し方がうまくなっても、自分の言葉で話せないと人の心を動かすことはできません
  • 怒っているときは、誰でも頭が悪くなる
  • 頭のよさは他者が決める、頭のよい人というのは、自己満足ではなく、まわりの人から〝頭のいい人〟と認識されている人
  • 社会的知性はひと言で言うと、他者の思考を読み、他者の信頼を得て、他者を動かす能力。(中略)、社会的知性こそが、真の知的馬力であり、IQのような論理的能力は知性の本質ではなく、副産物
  • 論理的思考はビジネスにおいて非常に重要なスキル。(中略)、それは、立場も価値観も違う他人と考えを共有するために必要
  • 一生懸命プレゼンテーションしても企画が通らない人と、簡単に説明するだけでやりたいことができてしまう人。その差はその人が周りから〝頭がいい〟と思われているかどうか。その信頼感があるかどうかが非常に大きい
  • 「賢いふり」は、その場しのぎにはよいですが、人の心を動かしません
  • 人はちゃんと考えてくれてる人を信頼する
  • ちゃんと考えて話すというのは、〝相手の言っていることから、その奥に潜む想いを想像して話す〟ということ
  • 相手に伝わらなければ、話し方が悪かったのではなく、考えが浅かったと考える。これが、実際に頭がいい人のマインドであり、思考の質を高めるポイント
  • 知識は披露するのではなく、だれかのために使って初めて知性となる
  • 自分の承認欲求は抑制し、他者の承認欲求を満たすことができれば、「コミニケーションの強者」になることが可能
  • 他者は褒めつつ、自分は「なんでもない人間です」という顔をするのが、コミュニケーション強者の態度であり、知的で慕われる人の態度
  • コミュニケーションの強者は、承認欲求を満たしてもらう側ではなく、承認欲求を満たす側に回ることで、上手に信頼を得る
  • 少ない情報を信じき切るとバカに見える。思い込みが強いと頭が悪く見える。頭のいい人は、物事をできるだけ正確に、客観的に捉えようとします。極力、バイアスに意識的であろうとするのです
  • 話す前に注意してほしいふたつのバイアス、①確証バイアス(人間は見たい世界しか見ない)、②後知恵バイアス(結果論ならいくらでも言える、評論家的思考)
  • 話を深くするふたつのコツ、①自分の意見と真逆の意見も調べる、②統計データを調べる。あえて自分に都合の悪い情報にあたることで思考を掘り下げ、話を深くすることができる
  • 頭のいい人は正確な統計データに早くたどり着くために、検索にひと工夫します。(中略)、検索用語に続けてスペースを入れ、その次に【site: .go.jp】や【site: .ac.jp】と入れるやり方
  • より深く知りたいと思ったら、横断的に文献にあたってみるといいでしょう。その際には『調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス』を一読することをおすすめ
  • ゴミ捨てのことを、(夫は)「ゴミの入ったゴミ袋をゴミ捨て場に持っていくこと」と認識。(妻は)「ゴミをまとめ、ゴミ捨て場に持っていき、空になったゴミ箱にゴミ袋をセットするまで」と認識
  • 〝ちゃんと考えてから話す〟とは、相手が受け取る言葉の意味を想像し、できるだけ定義の齟齬が出ないように話すということ
  • 私が新人のころ、上司に「お客さんの問題解決を手伝うのが、コンサルタントの仕事ですよね?」と尋ねてあきれられたのは、実は「問題」と「課題」の意味をちゃんと理解せずに使っていたから
  • 身近な言葉の微妙な違いに意識的であれ
  • 言葉に敏感になることで、思考の解像度が上がり、見えている世界も、伝わり方も変わる
  • 頭のいい人は、話す前の「理解」に時間を使う。(中略)、人の心を動かせるかも、わかりやすく話せるかも、理解の深さに比例する
  • 頭のいい人は、たとえ難しい話でもわかりやすく話せるのは、〝物事の本質を理解できている〟から
  • 物事を深く理解するには、どれだけ対象物を分けて整理できるかにかかっている
  • 「結論」を述べることができないのは、「重要な情報」と「その他の雑多な情報」をきちんと分けることができていないから
  • 「結論から言え」というのは、本質的には、自分がしたい話ではなく、相手が聞きたい話を最初にしろということ
  • 結論から話す、というのは、相手に〝聞くスイッチ〟を入れる行為
  • 事実と意見を分けられない人から話を聞くと、状況を把握するのに通常の3倍の時間がかかります
  • ちゃんと考えるためには、ちゃんと人の話を聞くことが必要不可欠
  • 〝話を聞けない人〟は、話を聞こうとしない人ではありません。話を聞いているのに、聞けない人です。彼らは「自分の認識できたこと」だけ切り取って、話を聞いているのです
  • 知的で慕われている人の5つの聞く態度、①肯定も否定もしない、②相手を評価しない、③意見を安易に言わない、④話が途切れたら、むしろ沈黙する、⑤自分の好奇心を総動員する
  • 相手の話を正確に理解するための、整理の3つのポイント、①ゴールの確認、②考えていることを聞く、③話を整理して相手の意思決定を助ける
  • モヤモヤしていたことが言語化され、明確になると、やるべきことがはっきりし、行動に移すことができる
  • 〝ひとりでは気づかなかったことに気づく〟これが、人が人とコミュニケーションをとる理由
  • 質問の〝質〟は、質問する前に仮説をどれだけ立てられるかどうか、で決まる
  • 教わるのが上手い人は、聞きやすい人や身近な人ではなく、〝聞くべき人〟を考えてから聞きにいき、さっさと課題を解決し、成長します
  • 教わる技術4つ、① 一度にひとつのことしか聞かない、②目的を知らせる、③要素分解して具体的に聞く、④今までにやったことを細大もらさず伝える
  • 言語化の質を高めるたったひとつの型は、「〇〇ではなく、△△である。」という再定義。(たとえば)、企業の目的は〝利益を出すこと〟ではなく、〝顧客を創造すること〟である
  • 言語化能力を高めるためには「ヤバい」「エモい」「スゴい」など、「語彙を貧弱にする安易な表現を使わないようにする」といった習慣が有効
  • (読書ノートで)とにかく大事なのは、本を読んで「面白かった」で終わらせず、自分の言葉でまとめること

●目次

  • はじめに
  • 「頭のいい人が考えていること」知っただけでは意味がない
  • 本書で目指したのは読み返さなくていい本
     
  • 第1部 頭のいい人が話す前に考えていること
  • 「知性」と「信頼」を同時にもたらす7つの黄金法則
    • その1 頭が悪くなる瞬間、頭がよくなる時間
      • ヤクザ映画で死ぬ人の共通点
      • 冷静さを失った人の末路
      • 「怒っているとき」は、頭が悪くなる
      • キレないためのふたつの技術
      • 愚かさを回避するための時間
      • 黄金法則その1
    • その2 頭のよさを決めるのは「だれ」だ?
      • 頭のよさってなんだ?
      • 頭のよさに基準はない。されど頭がよくないと生き残れない
      • 無人の山で木が倒れたら音はするのか?
      • 米国で提唱された「人間が生きていく上で最も重要な頭のよさ」とは?
      • 頭のいい人の思考の深め方
      • なぜ論理的思考が大事なのか?
      • いったん”頭のよさは他人が決める”と考えるとラク
      • 黄金法則その2
    • その3 なぜ、コンサルは入社1年目でもその道30年の社長にアドバイスできるのか?
      • 賢いふりをするな、賢くふるまえ
      • 賢いふりでは人の心を動かせない
      • 会議では最初に発言せよ
      • 「信頼」が生まれる瞬間
      • 「どう思う?」にどう答える?
      • 黄金法則その3
    • その4 頭のいい人は、論破しない
      • テレピに影響を受けて論破しようとする人
      • クレーム対応がうまい人の特徴
      • 勝ち負けは気にしない
      • 黄金法則その4
    • その5 「話し方」だけうまくなるな
      • 話し方で心は動かない
      • 型を覚えれば伝わるのか?
      • 雑にできない「雑談」なんてしなくていい
      • 真面目な人ほどハマる「テクニックのジレンマ」
      • 黄金法則その5
    • その6 知識が「知性」に変わるとき
      • 頭のいい人は”賢いふり”ではなく”知らないふり”をする
      • 簡単にアドバイスするな
      • 知性があふれる瞬間
      • 黄金法則その6
    • その7 承認欲求をコントロールできる者がコミュニケーションの強者になれる
      • 人心掌握の達人・田中角栄が秘書に出した指示とは?
      • コミュニケーションの強者になるふたつの条件
      • カリスマはどのように生まれるのか?
      • 黄金法則その7
         
  • 第2部 一気に頭のいい人になる思考の深め方
  • 「知性」と「信頼」を同時にもたらす5つの思考法
    • 第1章 まずは、バカな話し方をやめる
    • 「客観視」の思考法
      • 人がバカに見える3つの「瞬間」
      • 「客観視」の思考法① 少ない情報を信じ切るとバカに見える
      • 「客観視」の思考法② 言葉に敏感たれ
      • 「管理」の定義を考えてみよう
      • 「客観視」の思考法③ 成り立ちを知ろう
      • 第2章 なぜ、頭のいい人の話はわかりやすいのか?
    • 「整理」の思考法
      • 頭のいい人が、難しいこともわかりやすく話せる理由
      • 考えるとは整理すること
      • 「整理」の思考法① だれでも結論から話せるようになる法
      • 「整理」の思考法② 事実と意見を分ける
    • 第3章 ちゃんと考える前に、ちゃんと聞こう
    • 「傾聴」の思考法
      • “聞く”と”ちゃんと聞く”の間には大きな溝がある
      • 他人が話しているときに、自分が話すことを考えていないか
      • 「領聴」の思考法アドバイスするな、整理せよ
    • 第4章 深く聞く技術と教わる技術
    • 「質問」の思考法
      • 人が人とコミュニケーションをとる理由
      • 深く聞く技術① 米国政府やグーグルが使う質問術
      • 深く聞く技術② 質問の前に仮説を立てる
      • 教わる技術 質問がうまい人と下手な人の違い
    • 第5章 最後に言葉にしてインパクトを残す
    • 「言語化」の思考法
      • なぜ、できる人はすぐ電話してくる人を嫌うのか?
      • 言語化の質がアウトプットの質を決める
      • 「言語化」の思考法① 言語化の質を高めるたったひとつの型
      • 「言語化」の思考法② 昨日観た映画を「面白かった!」しか言えないあなたへ
         
  • おわりに
    • 賢くあり続けるための読書リスト

プロフィール
本かつお
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。
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