読了

推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない/三宅香帆

本かつお
記事内に商品プロモーションを含みます

●なぜ気になったか

「やばい!」ばかりの世の中でほんとイヤになることがあるが、その便利さはわからなくもない。自分の言葉で表現する方法を学びたい

●読了感想

そっか、利便性に逃げるのがやっぱりいけないんだ。感想をもう一段細分化し、それを言葉にすることが表現力を広げる、という意識を忘れないようにしよう

アマゾンレビュー

●心に響いたフレーズ

  • 必要なのは、語彙力でもなければ、大量の読書でもありません。推しについての発信で一番重要なこと。それは、自分の言葉をつくること。ただそれだけです
  • 推しを語るときに一番大切なこと。それは「自分だけの感情」
  • ①泣ける②やばい③考えさせられた、この3つの言葉は、かなり要注意のありきたりの表現。思考停止になってしまいます。
  • ありきたりな表現を使わない訓練をしていくと、不思議と感想が書ける量が増えてくる
  • 文章の核が、「自分だけの感情」だとすれば、その核を包むものとして「文章の工夫」がなければ、他人には伝わりません
  • 感想を書く上で大切なのは、読解力でも観察力でもありません。「妄想力」なのです
  • 「なんでよかったのかな?」「どこが良かったのかな?」という点から、思考という名の妄想を膨らませてみる
  • 客観的に合っているかどうかなんてどうでもいい。とにかく妄想を広げるのが重要
  • たとえ自分しか見ない日記やメモのなかだったとしても、自分の言葉で感動を言語化して、書き記しておくのはいいこと
  • 自分の好きなものや人を語ることは、結果的に自分を語ること「好き」を言語化する上で、一番NGなことは、他人の感想を自分の言語化の前に見てしまうこと
  • 自分の言葉をつくるための3つのプロセス
    • ①よかった箇所の具体例を挙げる
    • ②感情言語化する
    • ③忘れないようにメモをする
  • 言語化とは、いかに細分化できるかどうかなのです。(中略)、「自分は」「どこが」よかったのかを具体的に思い出すことです
  • 心を動かされたところを具体的に挙げるのは、全体的ではなく、細かければ細かいほどいい。感想のオリジナリティーは細かさに宿るから
  • 感情を言語化するには、「どこに」、「どういう」感情を、「どうして」抱いたのか、を説明する
  • ポジティブな感想は「共感」か「驚き」に分類できますが、ネガティブな感想は「不快」か「退屈」に分類できます
  • 言葉は、自分の好きな感情、好きな景色、好きな存在がいつかなくなってしまうとしても、いつでも取り出して愛でることができるように、保存するためのものです
  • 情報格差を埋める3つのパターン
    • ①「相手の知らない情報を補足」パターン
    • ②「相手の興味ある枠に合わせた譲歩」パターン
    • ③「相手の興味のなさに言及」パターン
  • 自分のゆるぎない言葉を持つことは、好きな存在を好きでいることへの信頼につながる
  • 他人の言葉の影響から自分を守る方法は、「他人の言葉を見ない」か「他人の言葉を打ち消す自分の言葉を持つ」かの、どちらかだけ
  • 「長い文章で」「他人に見せる文章」を書く前にやるべきことは、
    • ①読者を決める
    • ②伝えたいポイントを決める
  • 文章のゴールとは、
    • ①想定した読者に
    • ②伝えたいことが伝わること
  • 修正を前提にして文章を書くクセをつけると、文章を書き終えるためのハードルが下がる
  • おすすめの修正方法
    • ①文章の順番を変える
    • ②いらない文書を削る
    • ③見出しをつける
  • 自分がいいと思うフレーズを冒頭に持ってくる
  • 「これで大丈夫かなあ、この文章」と不安になったら、自信が持てるまでとことん文書に向き合って修正する
  • (SNSには)普通に正しいことを言っている顔をした言葉の中にも、ものすごく危険なナイフを振り回しているように見える言葉が、たくさんあります
  • 「他人の言葉と距離をとろう、自分の言葉をつくろう」、自分の身を守りましょう。言葉はけっこう危険なものです

●目次

  • はじめに
     
  • 第1章 推しを語ることは、人生を語ること
    • 技術さえ理解すれば誰でも推しを語れる
    • 感想は「自分だけの感情」が一番大切
    • 文章に必要なのは「工夫しようとする志」
    • 読解力ではなく妄想力が必要!
       
  • 第2章 推しを語る前の準備
    • なんのために「推し」を言語化するの?
    • スマホ時代の推し語り講座
    • 言語化とは、細分化のこと
    • 感情の言語化には、パターンがある
    • 悪口の言語化は、案外難しい
    • メモは孤独に自由にとるのが一番楽しい
       
  • 第3章 推しの素晴らしさをしゃべる
    • 相手との情報格差を埋める
    • 注釈をつけて語ろう!
    • 音声発信メディアで推しを語るコツ
       
  • 第4章 推しの素晴らしさをSNSで発信する
    • みんなの空気から自分の言葉を守る
    • 他人の言葉は自分に伝染させない
    • 推しを語りながら、自分を語る
       
  • 第5章 推しの素晴らしさを文章に書く
    • 伝えたいことが伝わるのが、うまい文章だ
    • 一番重要で、一番難しい「書きだし」
    • いったん最後までラフに書き終えよう!
    • 書けなくなったときにやること
    • 書き終わったら修正するクセをつける
       
  • 第6章 推しの素晴らしさを書いた例文を読む
    • プロの推し語り文を参考にしよう!
    • 「お手本」の真似は、上達への近道
    • 例文を読む
    • プロの推し語り文を参考にしよう!
    • 「お手本」の真似は、上達への近道
       
  • おまけ 推しの素晴らしさを語るためのQ&A
    • 困ったときに読んでほしいQ&A
      • Q1自分が推しを紹介しても、ほかの人に響いている気がしません
      • Q2SNSでほかの人のツイートをRTするだけになってしまいます
      • Q3オタクロ調を脱したいです!
      • Q4他人の発信にイラっとしてしまいます
      • Q5「とにかく好き」しかでてきません!
      • Q6他人とと感想が全然違うとき、まったく同じとき、どちらも不安になります
         
  • あとがき

プロフィール
本かつお
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。
記事URLをコピーしました