本かつお
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●なぜ気になったか
自分らしく生きるため、妊娠という事実を親に突きつけ家を出たが、生まれた子どもは重度の脳性麻痺。23年間の子育て、いったいどんな人生が展開されたのか知りたい
●読了感想
すばらしい! 脳性麻痺の子どもを育てている著者がなぜ前向きに行動できるのかが、納得できる言葉で説明されており感銘を受けた。子育てに限らず普遍的なそれらの言葉、多くの人たちに知ってほしい
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- 子どもが生まれたら誰だって母親になるし、父親になるものだと思っていた。でも違う。子どもが生まれただけでは、親にはなれなかった。社会的には母親であり、父親なのだけど、中身はまったく追いついていない
- 夫が先に泣いてくれたから、私は泣かずに済んだ。(中略)、彼は私より先に涙を見せることで、私に励ます役割をくれたのだ
- (生まれた子どもが脳性麻痺だったことを伝えたら)父はこう言った。「しょーもない子ども生みやがって。お前、二度と帰ってくるなよ」(中略)。父を見返すべく、息子とともに挑む人生がここからスタートした
- (我が子を育てる上で決めたこと)、私が言われて悲しかった言葉は、言われたかった言葉に置き換える。私がしてほしかったことは、思い切りしてあげる
- 親の言葉の影響は、良くも悪くも、ものすごく大きい。体が食べたものでできているのだとすれば、心はもらった言葉でできている
- この日、私は気がついた。世界の色は、自分で決めることができるんだ
- 「人との出会い」は、「新しい価値観との出会い」
- やってみたいことがあるなら、どうしたらできるのかを考えて、できることを行動する
- きっかけさえあり、「やってみたい」という気持ちに応援してくれる人さえいれば、人は180度も変われる力を持っている
- 今までチャレンジしたことない、初めてのことって不安だよね。だけど、やったことがないからこそ、感じたことのない楽しさや経験が待っているかもよ。迷っているならやってみたら
- 一つ言えるのは、やって無駄なことは何もないってことやねん。楽しかったらそれでよし。もしもそうじゃなかったとしても、そこから自分は何を学べるかってことじゃないかな。結局は、自分次第ってこと
- 人間何ができるかも大事やけど、何ができないか、何をやりたくないかってゆうことを知ることって同じくらい大事
- 昨日の自分と比べて、去年の自分と比べて、今の自分はどうか。少しでも成長できていたら、それって素晴らしいじゃないか。人と自分は違う。自分らしさは自分の中にある。誰かと比べて落ち込んで腐るなんて、もったいないじゃない
- 無知であることも行動するうえで大切なエネルギーになる
- できるかできないかでいえば「できない」のかもしれないけど、やりたいかやりたくないかでいえば「やりたい」。できないからやらない、なんて、悔しすぎる。あきらめなくてもいい方法。つまり「どうやったらできるのか」を考えたかった
- あこがれをあこがれで終わらせるのではなく、あこがれを目標に、そして行動に移したとき、人生は動き出すのかもしれない
- 「子どもを守る」ってことは、子どもの気持ちを守ることだと私は思う。勇気を出したり、チャレンジしたり、一歩前に踏み出そうとするその心を
- (脳性麻痺で)話されへんってさ、そんなにあかんことなんかな。マイナスなだけなんかな。それを良いことに、プラスには、どないしても変えられへんのかな
- 「相手のことを全部自分は知っている」そう思ってしまった時点で、相手が誰であろうときっとコミュニケーションに手を抜いてしまう。自分勝手な思い込みや決めつけが入ってしまう
- (小学5年生の)幼い私は早々に幼い自分を手放すことにした。そして、父の正解、母の正解、友人の正解、先生の正解を探る達人になろうと努力した。(中略)。だが、その代償は大きかった
- 「他者から評価され、認められたという経験」は「自己有用感」となって、その人が自分らしく生きていくために必要な「自己肯定感」となる
- 悔しさは困難を乗り越えるエネルギーに、認められた喜びは明日からを生きるエネルギーになった
- 人が、そうなるには、そうなる理由があって、人がそうするにはそうする理由が、その人なりにはあるんです。たとえ私たちにはそうしている意味がわからなかったとしても、その人にはあるんです
- 当たって砕けろ! 言わずに後悔より、言って後悔や!
- 「〇〇さんは、そう思うのですね。ちなみに私はこう思います」たとえ意見が違ってもこの言葉を使うことで、相手を否定せず、かつ怖がらずに自分の意見を伝えられるようになっていった
- つらく苦しい経験を、そのままつらく苦しい過去として取っておくこともできる。だけどそんな過去も、自分のため、家族のため、誰かのために活用できたら、それはつらい過去から一転、自分への「ギフト」になる
- 自分を幸せにしてあげられるのは自分だけ
- 私は「幸せであること」よりも、「幸せになること」のほうが大切な気がする。「幸せである」とは、ある種その状態を示すのに対し、「幸せになる」のほうは主体的で、かつ行動を伴うものだ
- 私のまわりでね、夢を叶えていっている人いるけどさ、共通しているのはみんな間違いなく自分で動いた人なんだよね。動けば変わる、やな
●目次
- まえがき
- プロローグ ずっと真新しいままのスニーカー
- 第1章 出会い
- 01/はじめまして
- 02/灰皿
- 03/脳性麻痺
- 04/両親への電話
- 05/ほんで、どうするか考えてみた
- 06/ピンヒールで車椅子を押す
- 07/一人で頑張らない
- 08/母親としての生き方
- 09/「この子、殺してまうかもしれません」
- 10/よし、アホになろう
- 11/彼を信じていないのは誰?
- 12/小学校入学に向けて
- 第2章 挑戦
- 13/岡室先生
- 14/泣くな亮さん
- 15/君だからこそできること
- 16/「20歳になったら家を出て行って」
- 17/「やりたいこと」を探す旅
- 18/できるかできないかなんて、どうでもいいから
- 19/「支援学校、やめます」
- 第3章 一歩
- 20/地獄の向こう側
- 21/だからあんた、腐りなや
- 22/彼が空から降りたなら
- 23/誰に謝ってんの?
- 24/それで君は何ができるの?
- 25/一人旅したいねん
- 26/彼と私の合言葉
- 27/「違う」を価値に変えてみてん
- 第4章 違い
- 28/動けないけど社長、話せないけど大学講師
- 29/拝啓、お父さん
- 30/すべてがわからないままでいい
- 31/ピンチはチャンス
- 32/手術という決断
- 33/生きることは働くこと
- 第5章 理由
- 34/父とわが家
- 35/将来の夢
- 36/唯一認めてもらったこと
- 37/夢と現実
- 38/19歳で家を出る
- 39/一人ぼっちのマタニティ生活
- 40/私にとって仕事とは何だろう
- 41/最後の会話
- 42/初めて自分のために大金を使う
- 43/自分らしさってなんや
- 44/誰も悪くない
- 45/あこがれの人
- 46/そうなりたければマネてみる
- 47/すでに持っている
- 48/君の未来はその手の中に
- エピローグ あなたへ
- あとがき 母であり、女性であり、私である
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。