読了

夫妻集/小野寺史宜

本かつお
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●なぜ気になったか

息子二人の僕には経験できない娘の結婚。主人公の父親を取り巻く状況はどんな展開が繰り広げられるのだろう。初読の『君に光射す』は楽しめたが、次に読む作品、楽しめるか確認したい

●読了感想

楽しめたがおもしろくはなかった。状況説明的な話が多く、人の思考的な話が少ないからなのかもしれない。『君に光射す』もそうだった。本屋大賞の「ひと」を読んで同じなら、ひとまず他を読むのはやめよう

アマゾンレビュー

●心に響いたフレーズ

  • 約束の二分前に電話をかけてきて、十分遅れます、と言うような人たちだ。それで義務を果たした、と考えてしまう人たち
  • 妻は言っていた。結婚しても三十年になるけど、お父さんのことで知らないこともあるもの。おれにも妻のことで知らないことがあった。三十年一緒にいる夫婦。とはいえ、人と人
  • 湿気が抜けていくらかひんやりした十月終わりの空気
  • 彼女とのあいだに溝ができた。これからしばらく会えないというのに、別れる直前に僕がわざわざ溝をつくってしまった。掘ってしまった
  • お互いに腹を割って話したことで、まさに腹が据わる
  • 俺は五十五歳で妻は五十二歳。もうケンカするほどの負の熱意は持てない。仮にしたとしても、大きなケンカにはならない。その代わり、こんなふうにどこかひんやりした感じになってしまう

●目次

  • 佐原夫妻 十月十六日(日)
  • 足立夫妻 十月から十一月
  • 船戸夫妻 十一月から十二月
  • 江沢夫妻 十一月から十二月
  •  断章 小倉琴惠 十二月十六日(金)
  • 佐原夫妻 一月から五月
  •  断章 小倉琴恵 十月十六日(月)

プロフィール
本かつお
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。
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