本かつお
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●なぜ気になったか
幻冬舎、ちょっと変わった出版社と思っていたし、編集者の箕輪さんの個性的な動向は一時期気になっていた。反省と振り返りをしたらしく、それがまた気になるので読みたい
●読了感想
前著項目すべてへの逆張りなので、若干違和感を感じる点もあるが、実質二冊以上の価値があると思えた。人間変わるものだし、その時その時の自分にとってなにがいいのか考えるヒントになる一冊
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- 読者には申し訳ないが、一冊の本を通して一番成長するのは間違いなく編集者だ
- 自分が仕事で何かを成し遂げたわけでもないのに、世の中のニュースを解説する。自分も人間として終わっているのに、世の中の不祥事に苦言を呈する。(中略)、その虚像は大きくなり続け、多分これはどこかで破裂するだろうなと思いながら、もう自分の意思で止めることはできない
- 『死ぬこと以外かすり傷』は仕事論で『かすり傷も痛かった』は人生論
- 人生なんて100年思い出作り。(中略)、刹那的に楽しいことだけをつまみ食いしても、幸せは感じられない。日常が大切で、その日常を支えるのは物語
- 上司に許可を求めながら歴史を残した人はいない
- 羊のように組織に従順な生き方は、タチが悪いことに癖になる。この癖は、一度肌に染みついてしまうとなかなか治らない
- スポーツでも、競技ではなく楽しむために身体を動かす人が多くいるように、人生も競技として争うものではないのだろう
- 実は人間というのは、やりたいけどやれないと思っている時が一番楽しいのかもしれない
- 「やりたい」と「やります」、「行きたい」と「行きます」。願望と行動の間にはとてもつもなく大きな溝がある。願望など何の役にも立たない
- 釣りだって漁業のように魚を獲ったほうが生産的だが、釣り糸を垂らしている時間そのものが楽しい「表現」なのだ
- 若者たちはTikTokで踊っているのではなく、TikTokに踊らされている
- 個人のアイデンティティは一つに固まっているわけではない。相手の出方や自分の置かれている環境によって、自分の中にあるいくつもの複合アイデンティティのうちの一つが「分人」として表に出る。仕事、家庭、趣味。それぞれの場所で違う自分がいる
- 「多動力」というのは、あれもこれも手を出す力のように思えるが全く違う。自分にしかできないこと、自分がワクワクすることだけを選び取る力なのだ
- 「ありたいようにある」ためには、そっちのダメさもわかってるから、こっちのダメさもちょっと許してねという、心地のよいゆるさが大切だ
- 冷静に考えたら、競争しなくてもいいはずだ。(中略)、競争し続けても幸せになるわけではないということを知った。だから「脱成長」ではなく「脱競争」。競い合いには乗らず、自分の道を作っていく
- これまで縦に成長し外に目を向けて生きてきたが、(今回の執筆は)、横に広がり内に向けて考える時間になった
●目次
- はじめに こっちの世界では革命は起こらない。
- 第1章 [考え方] 予定調和を破壊するな
- トラブルはすべて身から出た錆
- バカなことはバントくらいにせよ
- 安全安心があるから戦える
- 言ってはいけないことは言ってはいけない
- 頭は3歳児でも身体はボロボロ
- 退屈な世界で廃人になる
- 第2章 [商売のやり方] 自分の手だけで金を稼ぐな
- 自分の値札を利確せよ
- 意識が高いと嫌われる
- 誰も知らない「酒ウツ」の正体
- 幸福相対性理論
- 奴隷の幸福
- ブランドは地に堕ちてからが本番
- 帰る場所がある人間は競争しない
- 第3章 [個人の立たせ方] 名前を売ると叩かれる
- 前のめりポリスに注意せよ!
- 恥をかいて、血を流してるつもり
- 風呂敷は畳まれない
- 教祖になれなかった
- 第4章 [仕事のやり方] 手を止めて考えろ
- 今やるな!
- スピードから暇の時代へ
- もう量はいらない
- 熱狂は「生産」から「表現」へ
- 何か一つでトップになれない時代
- 変わり続ける時代の車輪になりたくない
- 第5章 [人間関係の作り方] 当たり前の生活をせよ
- 丸裸でダサいまま生きる
- 憑依レベルで子育てせよ
- 目的もなく意味すらない
- 第6章 [生き方] 熱狂は気まぐれだ
- 雨時々、熱狂
- 数字から自由になる
- 自分の身体は汚れている
- ブランドやアートの評価に頼ったら老害
- 誰にでも受け入れられるべき魅力がある
- 意識高い系ブーム後の「脱競争論」
- おわりに かすり傷のまま生きていく
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。