本かつお
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●なぜ気になったか
エッセイを書けると人生豊かになるのは間違いない。人に読んでもらうとかでなく、自分の中でクローズした形でもそうであろう。エッセイを書く方法を学びたい
●読了感想
いろいろなことを知ればエッセイは書けると思っていたが、それは間違いだと気づかされた。魅力的なエッセイは「知る」を減らしてでも「わかる」を求めて深掘りすることから生まれるとわかった
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- エッセイとは、「パーソナルな心の様子を描いた文章」。「うれしい」「悲しい」と感情が揺れたことについて考えをめぐらせ、言葉にして、ストーリーにまとめたもの
- エッセイとは「秘密の告白」。(中略)、「秘密」とは、自分が発見した、ものやことに隠されている本質。ほかの人から借りた感性や意見ではなく、自分の内側から生まれた自分の言葉
- エッセイになるような「秘密」を発見するためには、自分ならではの「視点」を持つ必要があります
- スパイスカレーを食べて、「おいしい」と感動したとします。けれど「おいしい」だけではエッセイは書けません。自分らしい「視点」がないから。「秘密」がないから
- エッセイとは、いつまでも忘れたくない、ずっと心に残しておきたい宝物を、書き記して残す営み
- (できごとやものごとに対し)、「いちいち」立ち止まって考えると、ほんとうのしあわせや大切にしたいものが見えてきます
- 「エッセイストとしての生き方」において、日々僕の心落ち着かせてくれるのが「全肯定」の姿勢
- 「すべてのことに意味があり、学びがある」ということがわかっていくと、どんなにつらいことも、いやなことも、腹立たしいことも、ありがたいものとして、肯定できるようになります
- 「あなたは、どんな人間になりたいですか?」
- 自分として生きることは、他人に頼れません。自分の人生に責任を持ち、人生を自由に決める。(中略)、そんな「自立」した生き方を目指したら、もっと豊かになれる気がします
- 穏やかでいるためには「安心する」こと。(中略)、「安心する」ためには、自分に必要なことを「把握できている」ことが大切です。不安とは「知らない」「わからない」から生まれるものですから
- 耳にうれしい言葉を使うことは、自分の心と暮らしを守ってくれます。感謝する言葉や人をほめる言葉、安心させる言葉、優しい言葉。ポジティブな言葉を使うように意識するだけで、ふしぎなほどおだやかな気持ちで過ごせるようになります
- 自分の中に好奇心があることは、どれだけ財産を持っていることよりも、はるかに人生を豊かにしてくれます
- 「第一印象で決めつけない」(中略)、「決めつけない」ことは、「考える」の可能性を狭めないことにもつながります。エッセイストのように生きる上で、大切な姿勢です
- なにかについて「知る」ではなく「わかる」と、自分が変わっていきます
- ポジティブ心理学では、寝る前に「よかったこと」を書くことで幸福度が上がるという研究もある
- 「わかる」ためには、「知る」時間を減らして「わかろうとする」学びと理解の時間に振り分ける必要があります。インプットの入り口を「狭く」するのがいいでしょう。情報を、ある程度のところで遮ってしまうのです
- 「(テレビやネットの)このニュースを知ることで『わかる』が増えるだろうか」と考えてみるのです。「明日の自分、1年後の自分にいい影響があるだろうか」と問うてみる
- 「ぼんやりタイム」で考えない時間を持つ。(中略)、すると、考えすぎていた頭も使いすぎていた心もすっかりリフレッシュして回復する
- (読書において)、どれだけ本に没頭できるかがコンディションのバロメーター。心配ごとや悩みごとで心がざわざわしているときは、たいてい目が文字を上滑りしてしまいます
- これからエッセイを書きはじめるというみなさんには、 (「自分自身の秘密」ではなく)、「自分が見つけた秘密」から書くことをおすすめします
- 読み手を引き込む3つの書き出し、「感情」「疑問」「回想」
- いちばん伝えたいことを、(中略)、ひとつだけ選び取って書くのです。ほかの要素は思い切って捨ててしまう
- 「あれもこれも」ではなく、ひとつに絞る。広さではなく深さを目指す。あなたが選んだその「ひとつ」こそが個性であり、「視点」であり、そのエッセイのおもしろさ
- 「わかっている人が、わかっていることを書いている文章」は、とてもつまらない。(中略)、「わかった!」までのプロセスがあるからこそ、いいエッセイはかける。
- (エッセイの)文章は、できるだけ具体的に。情景描写は、細かく。(中略)、書き手が見ている情景を同じように映像で見ることができると、たとえ考え方は違っていても共感しやすくなる。書き手の世界に入り込んでもらいやすくなる
- 推敲。書いた文章を整え、よりよくする作業。(中略)、この遂行の作業こそ、文章を上達させるコツ
- 遂行のコツは、「減らす」こと。まず書きたいことを自由に書いて、(中略)、装飾的でまどろっこしい描写や書かなくても意味のとおる文章、書きすぎの説明、不要なエピソード、重複。こうした太った表現をどんどん削る
- 僕が書くエッセイの理念は「おもしろくて、たのしくて、役に立つ」。(中略)、みんなによろこばれるものにするためには、役に立つという、ひとさじの実用も大事
●目次
- はじめに
- 第1章 エッセイとは、なにか
- エッセイとは、なにか
- エッセイとは、「秘密の告白」
- エッセイとは、「視点」があるもの
- エッセイとは、変化の記録
- エッセイとは、忘れたくないことを書いたもの
- エッセイとは、自分の哲学
- 第2章 エッセイストという「生き方」
- 「ドクター・ユアセルフ」
- 人生の岐路で、正しく判断できる
- 全肯定で生きていく
- 「どんな人間になりたいか」を問いつづける
- 生き方を「選ぶ」のではなく「つくる」
- 「あんぽんたん」に生きる
- 計算しないで生きる
- おだやかに生きる
- 「いい言葉」を使う
- 好奇心で見つめて、見つける
- 第3章 書くために、考える
- 考える、を考え直す
- 「感じたこと」から考える
- すぐに決めつけない
- わかるまで見つめつづける
- 寝る前の3つのメモを「考える種」にする
- 手帳とペンを持ち歩く
- マインドマップで自分を整理する
- おしゃべりを誘ってみる
- 「知る」と「わかる」を区別する
- 「知る」入り口を狭くする
- 「教養の圧」から抜け出す
- スマホを手放す
- 検索に頼らず自分の答えを出す
- 「ぼんやりタイム」で考えない時間を持つ
- 第4章 書くために、読む
- 書くために、読む
- 影響を受けるために、読む
- 少しずつでも、毎日読む
- 読書とは、書き手との対話
- 書いた動機を考える
- 同じものを何度も読む
- いろいろな本とのつきあい方
- 広辞苑はロマンチック
- 本もマンガも、映画監督になれる
- コラム 僕の教科書的エッセイ
- 第5章 エッセイの書き方
- どんな「秘密」から書くのか考える
- 自分のために書き、人に読んでもらう
- 自分の文体とはなにか
- エッセイに「演出」はいらない
- プロットをどうつくるか①
- プロットをどうつくるか②
- エッセイのあるべき長さとは?
- 読み手を引き込む3つの書き出し
- 言いたいことは「ひとつ」だけ
- なにを書かないか①
- なにを書かないか②
- 情景描写が具体的なほうがいい理由
- エッセイの上手、下手とはなにか?
- 推敲のタイミングとポイント
- 書けないときの対処法と考え方
- タイトルにはこだわらない
- 書くことと、自分のケア
- エッセイの「理念」を決める
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。