本かつお
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●なぜ気になったか
雑誌連載エッセイがまとめられた本。ヤマザキマリさんの著作には気になるフレーズが結構埋まっていることが多く、今のところ相性がいいと感じる。本書も期待できそう、読みたい
●読了感想
すごいなぁ、昔のことをよくぞここまで細かく活き活きと表現できるほど覚えているもんだ。描かれた挿画もすばらしいし、文章も心を打たれるとかではなく、心に染みるといった独特な感じ。比類なき作品楽しめた
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- イタリア人には根本的に、DNAレベルで色彩に対する審美感が備わっているようには思う
- 完全な偶然の中で知り合う他人とiうのもまた、見知らぬ土地への旅と同じく、自分の人生観や生き方を変えるかもしれない要素を持った、未知の壮大な世界そのものなのだ
- イタリアの車ってカッコいいけどすぐに壊れるでしょ、ああいうことですよ。でも、自分みたいな生真面目な人間には、そんな彼ら(イタリア人)の大雑把さが羨ましい時もあります
- 結局どんな経緯があろうと、誰でも幸せな人のところに集まりたがる
- (90歳を超えた陶芸家は)、目が殆ど見えなくなっていた。粘土捏ねられなくなったことより、本を読めないのが辛いんだ、と落ち込んでいるのが気の毒だった。本が読めなくなる辛さというのは私にも響く言葉だった
- 世間体や常識の向こう側に行かなければ出会うことのない、かけがえのない人もいるのだ
- 客に対してにこりともしない耳の遠い主人。〝無骨〟という極上の愛嬌に接することができたあの日々が、今となっては途方もなく懐かしい
●目次
- カメオとフィレンツェ
- イタリア人のおしゃれ意識
- 乗り物の中での出会い
- アルノの川辺裏のキリギリス
- ウサギの煮込みとウプパの日々
- 太ったマリア
- リスボンの隣人
- わが美しき街、ナポリ
- 恋愛は生きる力なり
- 息子の友達
- バス停の女性
- 祖母の秘密 母の恋
- アントニアとマリア
- ブラジル移民
- てっちゃんの筆入れ
- スティーブンとメラニー
- アントニオの砦
- 白いヴィオラ
- ドラギニョンのポール叔父さん
- ドロシーの引っ越し
- ムハンマドさんとデルス
- アレッシオとリー
- ハルさんの葉書
- パドヴァの雑貨屋
- 象の灰皿
- シチリア一家
- リスボンの学校と穴のあいた靴下
- パドヴァの家──あとがきにかえて
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。