2024.01.18 2024.10.01 読了 あっぱれ! 日本の新発明/ブルーバックス探検隊 本かつお 記事内に商品プロモーションを含みます ●なぜ気になったか 日本が「ものづくり大国」で絶好調だった時期は、まさに僕が技術者として働いていたとき。いまや凋落した日本、かすかでも希望の光が見えたらうれしい ●読了感想 理系なので紹介事例に興味は持てたが、「あっぱれ」や「日本の新発明」のレベルとは思えなかった。「すごい!」と驚くような内容を期待しただけに、正直なところ失望な読後感 アマゾンレビュー ●心に響いたフレーズ 冷媒を膨張・圧縮させる代わりに、外から磁石を近づけたり離したりして磁場を変化させるプロセスを繰り返すことで冷やす。これが磁気冷凍のしくみ 社会のインフラや道具のすべてが、人の身体を前提にデザインされていることを考えれば、そこに入っていきやすいロボットも、必然的にヒト型になるわけです 人間のために設計された工具や機械をそのまま扱えるというのは、(ヒューマノイドロボット) HRPシリーズのかねてからの課題だった (ヒューマロイドロボット) HRP-5Pでは、(人間の眼に相当する)センサーを視覚認識系と距離認識系で使い分けている 深さ10メートル以下の地中の温度は、年間を通して15℃程度で一定。 冬は気温より暖かく、夏は気温より涼しい すでに欧米では、地中熱を使った冷暖房はかなり普及しています。北欧では3〜4軒に1軒は入っているといわれています 驚くべきことに「接着剤で物と物がくっつく理由」も、こんなに科学が発展した現在でも謎 BMW社が製造した「i3」という車は、(中略)、車体を丸ごとCFRP (炭素繊維強化プラスチック)でつくり、接合にはほぼウレタン系接着剤が使われた 接着剤がくっつく基本的なメカニズムの3つのモデルは、アンカー効果、分子間力、化学結合 肉眼では、見たいものにぶつかったか可視光がこちらに跳ね返ってくるのを見ているのであり、光学顕微鏡では、こちらから光をぶつけて、何がどんなふうに跳ね返ってくるかを見ている イギリスのグリニッジ天文台が世界の標準時(間)を決めていると学校で教わったが、(中略)、どうやらいまは、グリニッジ天文台で世界標準時が決められているわけではないらしい 1967年、1秒はセシウム133原子の固有の振動から定義することになり、セシウム原子時計が誕生した ここへきて、セシウム原子時計より100倍高い精度をもつ、新たな時計のアイデアが出てきました。それが光格子時計 カーナビなどで位置情報を正確に得られるのは、セシウム原子時計が人工衛星に積まれているから サーモグラフィーが人の体温を測れるのは、38度の体温の人は赤外線を周りよりもたくさん出していて、それを赤外線センサーでとらえて画像化するから (産総研には)、不合理な感情を科学の力で「見える化」しようとしている人がいる 「快感情を高め不快感情を弱める技術」の発展は、人類に多くの恩恵をもたらすだろう PM2.5の半分を占めるアンモニアを削減するには、アンモニア吸着剤として(青色顔料である)プルシアンブルーが優れている 1999年に創設された「化石賞」という賞がある。気候変動問題への取り組みが〝ぜんぜんダメ〟な国に与える賞である。なんと、わが国はその「化石賞」受賞の常連 ●目次 はじめに 第1章 冷やすメカニズムを根底から変える! 「磁気冷凍」という革命 冷蔵庫の「本業」に「革命」が起きようとしている 冷蔵庫はなぜ「冷える」のか? 磁石と温度の意外な関係 「蒸気のサイクル」から「磁気のサイクル」へ 磁気冷凍は「いいことずくめ」 「逆張り」の研究が大発見に役立った 石橋を叩くより、まずは世に出してみたい コラム① そもそも、なぜ冷えるのか 第2章 その力仕事、おまかせあれ! 「ガテン系ロボット」いざ出動! なぜ「ヒト型」でなければならないのか? 「ヒト型」には理由があった 想定外の事態にも、ロボット自身が考えて対応できる 「道具を使えること」が課題だった “顔”に搭載されたホットな技術 “頭脳”の意外なスペック 「おかしくなりそう」なときもあった ロボットアニメの夢を現実に 第3章 300℃でもさわれる! レンガを進化させた「意外すぎるもの」 「炉」はエネルギーロスの代名詞 ゴミ焼却炉の近くに温水プールがある理由 ダウンジャケットはなぜ暖かいか 300℃に熱しても手で持てる レンガ内部の9割が空気!? ヒントは意外な食品にあり! 打開策を探して北海道へ 南極海の魚はなぜ凍らないのか グラムあたり130万円の「超」高級品 震災後の節電対策が転機に 70年ぶりに進化した技術 第4章 エネルギー問題が変わる! 日本の「地中熱」のすごい可能性 地熱じゃないよ、”地中熱”だよ 地中では、熱はものすごくゆっくりと伝わる 省エネにも、温暖化対策にも地中熱が有効! 日本はとんでもなく「地中熱後進国」だった 日本の地下には「お宝」が眠っている 地中熱の利用のしかたは2種類ある 高額な試験の前に役立つポテンシャルマップ 地下水は埼玉から東京湾まで1万年かけて進む 地中熱で新品種のバナナが育った! 第5章 世界初「どう剥がれるか」を撮影! 接着剤の謎が見えてきた いまだにわかっていない「なぜくっつくのか」 ほぼ接着剤だけで自動車を組み立てたBMW 考えられる3つのモデル 「界面剝離」か、「凝集破壊」か、それが問題だ なぜTEMなのか まるで伝統工芸の職人技 ついに撮影された「剥がれるプロセス」 「接着の謎」解明への大きな前進 第6章 その誤差、3億年に1秒! 「光格子時計」は時間を再定義する 時間はどうして「1つ」なのか 現在の「時間」を決めている時計とは? どうしてそんなに高精度に? 光格子時計とはどんなものなのか まるまるひと部屋を占める巨大時計 レーザーを複雑に組み合わせる 時計が止まると夜中に叩き起こされる 秒を「再定義」するための嫌烈な競争 相対性理論を体感できる コラム② 指紋ほどの変化も許さない定義 第7章 まるで小さなブラックホール! 「暗黒シート」はなぜそんなに黒い? 「本物の暗黒」は存在するのか これが「暗黒」の手ざわりなのか 暗黒をつくり出すのはミクロの凹凸だった 実用性ではすでに「究極」レベル 構造をつくり出す秘密は「イオンビーム」 あちこちにある「邪魔な反射」を取り除く バックにいるのは「あの組織」 SNSでも話題の「中二病」的ネーミング ついに「99.98%以上」を達成! 第8章 クルマが「感情」を読む! 「自動運転」の驚くべき未来図 感情–この不合理なるもの かぎりなくサイエンスに近い心理学 クルマの中は理想的な「実験室」だった 「居眠り運転」の防止から「怒り」の抑制まで 人間はどんなときに運転を「楽しい」と感じるのか 「自動運転」なのに「主体感」を感じさせるテクノロジー 「測定器」の進歩が広げた心理学の可能性 感情が「見える化」されたとき人類は幸福になるのか 第9章 音楽の楽しみかたが変わる! 「サビ」も探せる「音楽地図」 音楽を解析して「楽しみかた」を拡張する コンピュータはピートが苦手 ピートの発見から「サビの自動発見」へ じつは「不自由」だった音楽再生 花開く「音楽の能動的な楽しみ」 誰でも手軽にリリックビデオをつくれる 「好きな曲」と出会わせてくれる技術 第10章 「臭い」を除去して貴源に! 「プルシアンブルー」のすごい力 なぜアンモニアを除去しなければならぬのか? じつはPM2.5の半分をアンモニアが占める 大事なのはプルシアンブルーの「穴」 わざと「欠陥」をつくって吸着力アップ! 空気中の「不要物」から肥料ができる! 来たるべき「低窒素社会」に備えて コラム③ 新しい窒素循環システムで、空気を資源に変えたい おわりに あっぱれ! 日本の新発明/ブルーバックス探検隊 created by Rinker Kindle Amazon 楽天市場 Yahooショッピング #ブルーバックス探検隊#評価3 プロフィール 本かつおXFacebookInstagramLINEContact「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。