読了

あなたの言葉を/辻村深月

本かつお
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●なぜ気になったか

『かがみの孤城』『この夏の星を見る』の2作しか読んでいないけど、どちらもすごく夢中になって読めた相性のよさだった。本作は小学生新聞の連載記事集、楽しめるか確認したい

●読了感想

小学生向けに書かれていることもあり、とても読みやすかった。かといって物足りないってことはなく、心に響くフレーズも結構あったし、辻村深月ワールドを生みだす考え方にも触れられて楽しめた

アマゾンレビュー

●心に響いたフレーズ

  • 大人の世界が思う「子どもの正しさ」が実際の子どもの世界で通用するとは限りません
  • 「声を上げてみんなを止める勇気」もあれば、「穏やかに席を立って離れる勇気」もある
  • 一度「苦手」と思ってしまうと、だんだんそのことを避けるようになるので、つい「嫌い」と思ってしまいがちなのですが、「苦手でも好きなこと」があるんだと、大人になってから知りました
  • 傘をさした(雨が少ない地域も多いパキスタンに住んでいたことがある)女の子が手のひらに雨粒を受け、「いい天気だね」とほほえんでいた
  • 実は、世の中には「正解」がないことがほとんど
  • 練習を楽しむものは強くなれる
  • 「小説」は、常に作者と読者の想像力による共同作業によって成り立っている
  • 「お手本」は確かに大切です。(中略)、だけど、それを示す時に、私たち大人は(子どもたちに対して)、「それが唯一の正解」に見えるようには絶対にしてはいけない
  • 読書とは勉強ではなく、私にとってはずっと「遊び」で「娯楽」でした
  • エンパシーとは何か、(中略)、自分で誰かの靴を履いてみること
  • (読書は)、同じ話であっても、自分が成長したことで新しい読み方に出会える
  • 自分だけの感想、自分だけの意見を書くはずが、大人が求める、広く多くの人が共感できるような感想を書くことが、私にとっての読書感想文の宿題でした

●目次

  • はじめに あなたの言葉
     
  • 第一章 じぶんの心を知る
    • 雨の匂い
    • 他者との出会い
    • 「苦手」と「嫌い」
    • 今年はどんな年?
    • 水泳の授業
    • 自分の気持ち
    • 努力できる才能
    • 練習を楽しむ
    • 尊敬の気持ち
    • 別れの季節
       
  • 第二章 書くこと つくること
    • 今年の桜
    • 小説だからできること
    • 本になる意味
    • 「伝えたい」、の最初
    • 一日を小説に
    • お手本
    • リアルとリアリティー
    • フェイクとリアル
    • 真剣勝負!
    • まねでもいいの?
       
  • 第三章 読むこと
    • 今こそ本を?
    • 一冊の「キノコ図鑑」
    • 傷つけるのは誰?
    • 未来への贈り物
    • わたしだけの「好き」
    • 那須先生のこと
    • 「かっこ悪い」と、素直な震え
    • 読書量と国語力
    • 図書館で暮らしたい
    • 読書感想文
    • 運命でなくとも
    • 作者も読者
       
  • 第四章 あなたの時間があなたをつくる
    • イチゴの季節
    • 「あの人に会った」
    • あなたの言葉には力がある
    • 習い事
    • 遠い場所で考える
    • 秋の時間
    • 箱、いろいろ
    • パン・パーティーのススメ
    • 好きと禁止
    • 人気がない子?
    • 別れと後悔
       
  • おわりに 先が見えないおもしろさ

プロフィール
本かつお
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。
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