本かつお
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●なぜ気になったか
Voicy配信者の佐々木俊尚さんが、「強烈に面白い」と紹介されていた「巨大台風からの登山者生還ノンフィクション」。自費出版された幻の名著の復刻出版とのことで、ドキドキワクワク間違いなしと確信できるので絶対に読みたい
●読了感想
期待どおり、自分も当事者で現場にいるような緊迫のドキドキを感じ引き込まれた。よくぞこんなに詳細&鮮明に、起きたこととや考えたことを覚えていて書きつづれたものだと驚いた。一番の感動は、なぜみんなが生還できたのかの答え
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- セオリーどおりの動きをしない大自然に対して微笑なわれわれが極限状態で取れる方法は、緊張と執念と勘を駆使して食らいついていくことしかない
- ただ、ただ、大自然の猛威の中で、不思議なくらい素直な気持ちを味わっていた
- そら恐ろしくなってきた。大自然が人間をいじめさいなんで楽しんでいるように思えてきた。昨夜は全員無事だったから、今度こそ人身御供を取ろうと襲いかかってきているようである
- (稜線地帯では)、強風にあおられ、雨に打たれながらも確実に一歩一歩進む。天気がよければ一番見晴らしのよい場所が、今はかえって最悪の仕打ちをしてくる
- イワナの遊ぶほんの幅数メートルの渓流が、せせらぎが登山の疲れ、喉の渇きをいやしてくれる沢が、巨大な岩石を弾き飛ばす幅百メートルにもなる怒涛の流れに、大木を根こそぎ倒し押し流す濁流に変わった
- 最も恐ろしいのは私たちの油断である。自分で自分の首をしめる結果となってしまう。(中略)、自然災害に対してだけでなく、山岳遭難や交通事故などについても同じことが言えるだろう
●目次
- はじめに
- 一 穏やかな日々
- 二 両俣小屋へ
- 三 九州地方の豪雨のころ
- 四 台風前の晴れた日に
- 五 昭和五十七年八月一日
- 六 長い夜
- 七 夜明けの恐怖
- 八 優しい光を浴びて
- 九 テント場の十六人の行方
- 十 ささやかな晩餐
- +ー 第二の試練
- 十二 四パーティーはーパーティー
- 学生たちの手記
- 夏合宿(両俣小屋)の体験
- 忘れられない恐ろしさ
- 配慮に感謝
- 両俣事件
- あの日のこと山での台風
- 新潟大学、東北薬科大学
- おわりに
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。