本かつお
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●なぜ気になったか
僕は好き嫌いがなく味オンチなので、安かろうが高かろうがなんでも美味しく食べられる。だからこだわりがなく好きな食べ物が決められない。同類の感がある著者は、好きな食べ物について何をどう考えたのか知りたい
●読了感想
笑えた!めちゃおもろい!最高! 最初はそうでもないが、読み進むにつれ著者のキャラとそれをわからせる感情と情景の描写がじわじわと面白さを膨らませる。著者の考えはどこに着地するんだ?、と気になり一気に読了
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- 安いドーナツが好きだ。(中略)、ドーナツショップやベーカリーで売られるものとは違う独特の魅力がある。(中略)、繊細さを全部取っ払った結果パンチだけが重くなったのが安いドーナツだ
- (好きな食べ物を選ぶ難しさに直面し)、一気に自信を失ってしまった。もともと手持ちの少ない貴重な自信が、財布を手から滑り落としたときの小銭みたいに床に散る。しゃがんで拾い集めるさまが情けない
- 成城石井の「知らない」、「見たことない」は、(中略)、ちょっと違う。(中略)、普通のスーパーにはない、何が起きているのかわかるようで、わからない感じの「見たことない」が、成城石井では頻発する
- 毎日食べたいものと、好きな食べ物との違い。(中略)、もしかして私、恋愛と結婚の話してますかね?
●目次
- STEP0 憧れのあのひとたちには「好きな食べ物」がちゃんとある
- デザインされたプロフィールにおける「好きな食べ物」
- 理想的な「好きな食べ物」とは
- イメージ通りという好感
- 物語としての「好きな食べ物」
- ふにゃふにゃしたものとのたまう
- STEP1 好きな食べ物のなかから好きな食べ物を探す
- 好きな食べ物をみんなの前で発表する!
- 子どもの私から大人の私へのバトンタッチ
- あれから35年、アボカドは大人気食材になった
- 1個518円、高級スーパーのアボカドを食べる
- 「おいしい」は普通のこと
- 嘘をやめて素直になる
- きみとぼくとチーズケーキの思い出
- 名店で解像度を上げよう
- チーズケーキを食べている実感そのものがある
- 呼び覚まされし「主婦の店さいち」
- 仙台まで行っておはぎだけ買う
- おはぎフェス会場はこちらです
- 仙台まで行っておはぎだけ買う人生でいいのか
- おはぎのことは大好きだけど
- 好きな食べ物として、甘いものは分が悪い
- STEP2 血に聞き、形から入る
- 血が魚好き
- 母方の祖父と父方の祖父、それぞれの寿司
- 寿司を食べるつもりが食欲を見学する
- 寿司を好きな食べ物とすることへの躊躇の理由がわかった
- 母の好物、それは酢飯
- 下手でもおいしいオムライス
- 「なんで今までやらなかったんだ」を感じ続ける、それが人生
- オムライスを食べることは約束を果たすことに似ている
- STEP3 フェティッシュを爆発させてみたい
- フェティッシュとして好きな食べ物を語る
- ここではないどこかとしてのパンの耳
- 豊かさの塊、安いドーナツ
- STEP4 ラグジュアリーという鎧を着て自分を強くしたい
- 高級料理は、味どころではない味がする
- 身近かつ威厳のある料理、それは中華料理なんじゃないか説
- 海老のチリソースがあぶり出た
- エビチリのマザーコンピューターの導き
- エビチリがエビチリになる前の姿
- STEP5 私よりも私を知っているひとたち
- ここで突然ですが「こんぶ飴」の話をさせてください
- 自分に自分は見えづらい
- 好きな食べ物は「特殊アビリティ」のようにプロフィールを彩る
- 好きな食べ物を宣言することと、承認されること
- STEP6 好きな食べ物を、ここで一旦ぶっこわす
- 好きな食べ物が、むしろどんどん分からない
- 8つのヒントから見えてくるもの
- 「好きな食べ物見極め表」を作る
- STEP7 脳内ではなく世の中に聞いてみる
- すみません、今、ROUND1の前にいます
- 世の中にある料理の数を思い知れ
- ひとことで言うとわらび餅のドーナツ
- 机上と現場はまったく違う
- ロールモデルをみつけたい
- 好きな食べ物は「タコライスです」「杏仁豆腐です」
- 現実をちゃんと観察したい
- 食べ物と自分、その関係性のゾーン
- 私と食べ物がひも解かれてゆく
- 人生は気づいて忘れてを繰り返す
- STEP8 可能性のその先の景色を見に行こう
- 既知と未知が絶妙にせめぎあう、成城石井
- 行こう、混乱の先へ
- もうケーキ屋だって言ってくれ
- 本能でダウジングする
- ここで飛び込んできた鯖寿司
- STEP9 私は好きな食べ物とマッチングしたい
- 私は食べ物とマッチングしたい
- 治安がいいタイプのマッチングアプリ
- 餅とパンの話をしよう
- 好きな食べ物は複雑な心境と事情のなかに
- 1万をスワイプしてたどりつく境地とは
- 悪いのは私じゃありません!
- 好きな食べ物と、食べる私の気持ちのあいだ
- STEP10 好きを因数分解する方法があった
- 好きを因数分解しまくる先人たち
- シチュエーションから好きを見つめる
- STEP11 嘘でもいいから好きと言ってみる
- まずは一旦決めてみる
- 私の好きな食べ物は、鯖寿司です
- 鯖寿司が好きな私が新登場した
- 鯖寿司に対し積極的になる
- おいしい世界と自分が密接する
- セルフプロデュースは武装する心強さ
- STEP12 私が好きな私はどんな私ですか
- 考えるべきは、どの私が私は好きかだ
- 自分がどうありたいかこそが本質
- 「〇〇が好きな私」を私は好きだろうか
- 餅の狭さと広さ
- 餅が好きな自分の前にいた餅になりたい自分
- 回収するつもりの一切なかった伏線を回収する
- 餅ではなく「もちもちしたもの」なんじゃないか説
- お餅が好きな私を認めよ
- どんな餅好きとして生きていくか
- この餅は重さの概念を超えて軽い
- 「餅好き」と「好きな食べ物はお餅」は、違う
- 推さずに好きでいるということ
- 解説 上白石萌音
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。