本かつお
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●なぜ気になったか
第173回直木賞候補作。初読は本屋大賞ノミネの『存在のすべてを』で評価は3/5。2017、2018にも本屋大賞ノミネされているので、読みやすく楽しめる作家さんとは思われる。たまにハズレのある直木賞候補だが、本作は楽しめると信じて読んでみたい
●読了感想
読みやすかったし、おもしろくなくはなかったので、なんとか読み切ることはできた。ただし、物語のトリガーについての深堀りがなく、その後の展開の中で「?」という気持ちになることが幾度かあり、471ページの長さが冗長に感じさせられたのが残念だった
アマゾンレビュー
●心に響いたフレーズ
- SNSは個発信って言いますけど、すぐに他の発信と結合して大きな塊になります。一人ひとりに見えて、実はマスになっていく性質があると思うんです。でも、責任感が分散するから情報を発することの重みや怖さがわからない
- 現代社会が息苦しいのは、社会的な〝正しさ〟と個人的な〝邪悪さ〟という両極端な振り子がネットによって可視化され、それぞれが発する負のエネルギーに翻弄されているからではないか
- 現代が不幸だと思うのは、嫉妬の感情をいろんな形に加工して簡単に発信できてしまうこと
- 一番強いのは、諦めない人
●目次
- 序章 宣戦布告
- 第一章 加/被害者たち
- 第二章 依賴
- 第三章 宵山に生まれて
- 第四章 東京
- 第五章 テレビ
- 第六章 公判
- 第七章 B面の夢
- 第八章 弁護士
- 第九章 独白
- 終章 踊りつかれて
プロフィール
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。