読了

脂質起動/山田悟

本かつお
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●なぜ気になったか

糖質や脂質は肥満や生活習慣病のリスクを高めるという認識は持っているが、言われていることをすべて受け入れることは難しい。その中で「油は身体に悪い」は受け入れている考えだが、著者が「脂質は悪者じゃない!」と主張する動画をみて読んでみたくなった

●読了感想

この分野においては、常識的だったことが突然変わったりも多い。盲目的に信じてはいけないなとの懐疑感は持ったが、自分の知識として受け入れることはできると思えた内容であった。知識をどう使うかは自分次第、食事で米を食べるのは遅めにしようと思った

アマゾンレビュー

●心に響いたフレーズ

  • 摂った糖質量に見合うほど、インスリンが素早くかつ十分に分泌されたら、食後高血糖は起こりません
  • 「血糖値を上げる」のは文字通り「糖質だけ」
  • たんぱく質は筋肉や内臓の新陳代謝に使いたいため、できればエネルギー源にはしたくない。そのため、脂質と糖質とがエネルギー源として本来自在に使える栄養素
  • 過去に、ベジファーストによるとされた糖尿病や肥満の予防効果は、じつは、脂質から先に摂る「オイルファースト」によるものだったのではないかという(ベジファーストへの疑問がある)
  • 「ゆるやかな糖質制限」、糖質の摂取量を1日あたり70〜130gにするもの。(中略)、この量の糖質なら、インスリンを大量分泌しなくても、食後高血糖を起こさずに体内で安全にしょりできます
  • 糖質を減らして脂質を増やすと、インスリンの分泌が抑えられて脂肪を取り込む酵素(LPL)の働きが弱まり、脂肪放出する酵素(HSL)が活発になります。すると、脂肪が燃えやすくなります。「脂質で脂肪が減る」
  • なぜ果糖は危険なのか。それは代謝経路がほかの糖質と全く異なるから。(中略)、ブドウ糖は約80%が筋肉で処理され、残りの約20%が肝臓で処理されるのに対し、果糖はほぼ100%が肝臓で代謝されるのです
  • 残念ながら、血中コレステロール値を下げるのに、食事や運動はほぼ無効
  • LDLコレステロールをきちんと下げるエビデンスがある食べ物は、クルミ、ナッツ(アーモンドなど)、野菜、キノコ、大豆、アボガド
  • 果糖が多いフルーツジュース、果糖を含む甘味料を添加した清涼飲料水などを飲みすぎていると、中性脂肪は確実に増え、ときにコレステロールも増やすと考えられます
  • 脳にとってブドウ糖は大切な栄養源。しかし、(中略)、脂質を食べていれば、肝臓が自動的に脂質の一部をブドウ糖に変えて脳に届けてくれるので、わざわざ口から砂糖を入れる必要はないのです
  • 糖質疲労そのもの、つまり、食後高血糖や血糖値スパイクそのものが認知症と深く関連していることもわかっています。(中略)、血糖値の上下動があることは、安定した高血糖よりも細胞を死なせてしまうことがわかっています
  • 果糖はブドウ糖以上にたんぱく質と結合して糖化反応産物(AGEs)を増やしやすく、それによって心不全を招くという説も提唱されています
  • 飽和脂肪酸を食べる量が多いほうが動脈硬化症の発症率が少ないというのが日本人の特徴
  • 「避けるべきアブラ」、それが「トランス脂肪酸」と「古くて傷んだアブラ」
  • トランス脂肪酸が多く含まれる形の食品は、(バターの代用品、菓子パン、惣菜パン、調理パンなどに含まれている)マーガリン、(ケーキやクッキーなどに用いられている)ファットブレット、ショートニングなど
  • 飽和脂肪酸(動物性脂肪)を安全なアブラと評価できるのは、動脈硬化症のリスクがあるとした論文に瑕疵があることと、理論的にほかのアブラよりも酸化しにくいということが理由
  • 脳卒中に関しては、飽和脂肪酸の摂取量が多くなるほど(少なくなるほどではありません)、発症リスク下がることがわかりました
  • 「オイルファースト」、アブラを摂ってからGIPが分泌されたり、たんぱく質をとってからGLP-1が出てきたりするまでには20分ほどかかります。ですから、糖質を食べるまでに20分という時間を空けてください
  • 朝食でのカロリー摂取比率がもっとも高い群はもっとも肥満になりづらかった。(中略)、(朝食には)、①血糖値を上げる糖質を控える、②その分だけ血糖値を抑えて食欲を安定化させる脂質とたんぱく質を摂る

●目次

  • Introduction 「脂質」は悪者じゃない
    • 「糖質疲労」の一歩先へ
      • ・「糖質疲労しない食べ方」カギは「脂質」
      • ・高カロリーな「脂質」が救世主になる
    • あなたのからだを「脂質起動」させよう
      • ・糖質疲労の原因「血糖値」を上昇させるのは「糖質」だけ
      • ・糖質過多で「脂質起動」が妨げられていた
      • ・脂質のスイッチは「眠って」いるだけ
    • 健康になれる「脂質起動」
      • ・「糖質疲労」が消え、「脂質起動」する食べ方
      • ・「メタボリックドミノ」を倒させない「脂質起動」
         
  • Chapter1 「糖質」を控えた分、私たちは何を食べるべきか
    • 流行した”食べる順番ダイエット”は、「油」のおかげだった?
      • ・「ベジファースト」が”ガイドライン”から外された!
      • ・ダイエット効果は「油」がもたらしていた?
      • ・脂質は「食欲」を抑えてくれる
      • ・野菜より、「脂質とたんぱく質」こそ先に食べよう
      • ・薬剤不要!「食べ方」という天然の「やせ薬」でやせられる
    • 「疲れにくい」「太りにくい」を実現する脂質起動
      • ・まず、「主食を半分に」から取り組もう
      • ・糖質は控えめ、脂質とたんぱく質は「満腹になるまで」食べなさい
      • ・「食物繊維」も食欲を抑えてくれる
         
  • Chapter2 なぜ脂質起動すると、疲れにくい?太りにくい?
    • 「脂質起動」で脂質をエネルギー源に
      • ・スポーツでは「脂質起動」は「ファットアダプト」として採り入れられている!
    • 「アブラは太る」はウソ
      • ・アブラは「食べすぎることができない」
      • ・「脂質を食べる」と「落とせなかったお腹の脂肪が減る」その仕組み
      • ・脂質起動で「代謝」が上がる
      • ・脂質を減らすと”細マッチョ”ではなく”ぶよマッチョ”になる
      • ・ジムに行けない日こそ「脂質たっぷり」が正解のワケ
      • ・「甘いものは別腹」は本当、「脂肪肝」を招く怖い「果糖」
      • ・「肌老化」を進めやすい「果糖」
    • コレステロールの古い常識を疑ってみる
      • ・「食べるほうのコレステロール」は敵ではなかった
      • ・油はもともと「コレステロールゼロ」!?
      • ・コレステロールを食べても「血中コレステロール値は上がらない」仕組み
      • ・「悪玉」「善玉」、中身は同じコレステロール
      • ・悪玉を減らす「コレステロール改善サラダ」があるI?
      • ・「朝のフルーツ習慣」がコレステロールや中性脂肪を増やす
         
  • Chapter3 「脂質たっぷり」でかなう4つの健康
    • 「子ども」も「高齢者」も!「脳の健康」を守る脂質
      • ・「脳に糖分を!」と甘いものを常に食べていませんか?
      • ・「糖質疲労」で判断力は落ち、「脂質起動」で学力が上がる?
      • ・「朝食メニュー」が成績に直結する!?
    • 脂質が「認知症」を防いでくれる?
      • ・糖質過多だと”脳のゴミ・アミロイドB”が掃除されない?
      • ・「海馬」で「インスリンがはたらかない」ことで認知症症状も
      • ・血糖値スパイクで「脳細胞」が次々と死んでいく
      • ・「脳の唯一の栄養は糖」はウソ、「超脂質食」こそ脳にやさしい
    • 脂質が「がん」から守ってくれる
      • ・なぜ高血糖は「がん」を呼ぶのか、
      • ・「がんになったら油を控えて玄米菜食」は勘違い
      • ・血糖値の乱高下が「がんの芽」を育てる
      • ・「発がん」にも「がんの成長」にも関与する「果糖」!?
    • 「超脂質食」が、がんと戦う新しい武器に?
    • 脂質たっぷりで「生活習慣病」も遠ざかる
      • ・脂質を摂ると「脂質異常症」「動脈硬化」のリスクが下がる
      • ・動脈硬化を起こす「超悪玉」コレステロールとは?
      • ・脂質を増やせば「自然に減塩」できて高血圧が防げる?
      • ・「プリン体」を食べても直接「尿酸」に影響しない
      • ・痛風は「ビール」ではなく「フルーツ」が原因!?
      • ・腸内環境悪化の心配は無用
    • 脂質が「運動パフォーマンス」を上げる
    • 「からだが何をエネルギー源にするか」は「何を食べるか」で変わる
      • ・運動前の糖質摂取「グリコーゲンローディング」って何?
      • ・「脂質」をエネルギー源にすれば「持久力」がケタちがい
      • ・グリコーゲンローディングより「ファットアダプト」
      • ・「レース直前の糖質摂取」でパフォーマンスは低下する
      • ・糖質疲労を起こしやすい日本人が注意すべきこと
      • ・「糖質控えめ&脂質たっぷり」でオリンピック金メダル
      • ・「血糖値を測りながら運動する」時代が来ている
      • ・今と未来のために脂質起動を
         
  • Chapter4 おいしく食べてOK! 健康になれる脂質の摂り方
    • 絶対に避けるべきアブラを押さえておく
      • ・摂ってはいけない「2つのアブラ」
      • ・菓子パンや洋菓子で「心臓病」が増える恐れが?
      • ・「酸化しやすいアブラ」でからだの酸化が進む
      • ・「揚げ油」の使い回しはいますぐやめる
      • ・「お肉」も安全な優秀脂質、がっつり食べよう
      • ・日本人はとくに「お肉を控える」ほうがリスク
      • ・劣化しにくい優等生「オリーブオイル」は汁だく”で
    • 「1週間に1リットル」のオリーブオイルがからだにいい!?
    • いろんな「油」はどう摂るべき?
      • ・オリーブオイル以外の「植物油」も積極的に摂っていい!?
      • ・話題の「MCT オイル」はどう摂るといい?
      • ・食べる前の「手のひらナッツ」が肥満も疲れも防いでくれる
      • ・お米を食べるまで「20分間」ゆっくり楽しい時間稼ぎを
      • 気楽にやろう!毎食なるべく「脂質たっぷり食」
      • ・「朝スムージー」なら、バナナより「オリーブオイル」を
      • ・夜食は「さらさらお茶漬け」より「マヨたっぷり卵サンド」
      • ・迷ったら「脂質たっぷり」、ハンバーガーより「ダブルチーズバーガー」を
      • ・コーヒーは「ブラック」より「生クリーム」か「バター」入りで
      • ・常食する人はやせていく!?:すごい「森のバター」アボカド
      • ・捨てたらもったいない!「鶏皮」は脂肪を落とす「天然サプリ」
         
  • おわりに

プロフィール
本かつお
「観る読む歩く、釣る食べる、求められれば写真撮る」そんなマイペースな人生を淡々と・・・。
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